第8話 「朝のお写経部屋は いい香り」

今日は、日曜日です。早朝に家の用を済ませ　朝早くから山の小さなお寺で　お写経させていただきに行きました。

　朝の静かなお寺の境内を歩いていますともう落ち葉などをきれいに掃除されておりました。熊手の跡形がきれいな直線を描いています。そして鐘を一つ「ゴ～ン～～＾＾」と鳴らします。静かすぎる山に　鐘の音が響き渡ります。本堂をお参りして　お写経部屋に失礼させていただきました。

　お写経部屋は、朝なのでたいていは　自分一人だけです。部屋の障子の窓を開けて　山の朝の空気を入れます。それから部屋の中央前には、仏様の像があり、そこでロウソクとお線香に火をつけます。お線香のいい香りが漂います。手を合わせて「今日もお写経させていただきありがとうございます」と　心で唱えました。

お写経机に座り　硯に水を少し入れて　「シュッ、シュッ（　＾ω＾）・・・」と墨を擦って行きます。すると、すぐに墨の良い香りがいたします。お写経部屋には　季節の山の自然の香りや　お線香の香り　そして墨の香りが　次々といい香りに満たされます。墨をするたびに　どんどん心が　きれいに清められていくようで　嬉しく感じてまいりました。

（第9話につづく。。。）

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